2022年の再生可能エネルギー発電コスト

IRENA の世界的な再生可能発電コスト調査では、2022 年に資材や設備のコストが上昇したにもかかわらず、再生可能エネルギーの競争力が引き続き向上していることが示されています。

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2022年には、資材や設備のコストが上昇したにもかかわらず、新たに稼働した事業規模の太陽光発電(PV)、陸上風力、集光型太陽光発電(CSP)、バイオエネルギー、地熱エネルギーによる世界の加重平均LCOE(均等化発電原価)はすべて低下しました。

新たに稼働した陸上風力プロジェクトの世界加重平均LCOEは、2021年から2022年の間に0.035米ドル/kWhから0.033米ドル/kWhへと5%低下しました。一方、発電所規模の太陽光発電プロジェクトの場合、2022 年には前年比 3% 低下し、0.049 米ドル/kWh になりました。洋上風力発電の場合、新規プロジェクトの電力コストは2021年の0.079米ドル/kWhから2022年の0.081米ドル/kWhへと2%上昇しました。

2022年に太陽光発電と陸上風力発電の世界的なコスト低下の主な要因となったのは中国であり、その他の市場では、多くの主要市場でコストが上昇するなど、不均一な結果となっています。

太陽光発電と風力発電の技術は、環境上の利点に加えて、いまや経済的な利点においても説得力のあるものとなっています。化石燃料価格の高騰により、2021年から2022年にかけて再生可能エネルギーの競争力は過去20年間で最大の向上が見られました。

2010 年、陸上風力発電の世界加重平均 LCOE は、最も低い化石燃料火力発電コストを 95% 上回っていました。 2022 年、新しい陸上風力発電プロジェクトの世界加重平均 LCOE は、最も安価な化石燃料火力ソリューションより 52% も低くなりました。

しかし、この改善さえも太陽光発電の改善には及びませんでした。太陽光発電は、2010年の最も安価な化石燃料を使用したソリューションよりも710%も高価でしたが、2022年には、最も安価な化石燃料を使用したソリューションよりも29%安価なものとなりました。

2022 年の化石燃料価格危機は、エネルギー安全保障の観点から再生可能電力がもたらす強力な経済的利益を改めて思い出させるものでした。 2022 年には、2000 年以降、世界中で導入された再生可能エネルギーにより、電力部門の燃料コストが推定 5,210 億米ドル節約されました。