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IRENA (2020), 再生可能エネルギー世界展望: エネルギー転換 2050(2020 年版)、国際再生可能エネルギー機関、アブダビ
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https://www.irena.org/-/media/Files/IRENA/Agency/Publication/2020/Apr/IRENA_Global_Renewables_Outlook_2020_JP.pdf
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世界の再生可能エネルギー展望: エネルギー変革2050 年
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Global Renewables Outlook は、持続可能な未来のエネルギー システムを構築する道筋を分析した。国際再生可能エネルギー機関 (IRENA)が発表する主要な分析の一つとして、本レポートでは2050 年までの気候変動に配慮した投資、エネルギー移行に必要な政策の枠組み、及び各地域が直面する課題に焦点を当てている。再生可能エネルギーの導入を加速させることで、持続可能な開発が促進され、福祉を向上させ、何千万もの新しい雇用が創出されることが期待できる。
本レポートではさらにパリ協定に沿ってエネルギー システムを脱炭素化するために必要な投資と技術について概説した。また、最終的に二酸化炭素 (CO2) 排出量をゼロに削減することを見据えて、脱炭素化が困難な産業分野に対する気候変動対策施策の検討も実施した。
エネルギーと気候変動の課題は相互に密接に関連しており、これらの分野の目標を達成するためには、地域レベルおよび国レベルの野心的な目標設定とともにその対策を促進することが重要である。そのため、本レポートは世界の 10 地域の具体的なエネルギー移行の展望に関する調査結果を示した。エネルギー・気候変動に関する包括的な政策・対策により、社会経済の課題とともにエネルギーと気候の課題を解決し、社会の変革的な脱炭素化を促進することが重要である。
その他の調査結果:
- エネルギー関連の CO2 排出量は、2010 年以降、年平均 1% ずつ増加している。2020 年には、パンデミックと原油価格の低迷により排出量が抑制される可能性があるが、回復すれば長期的な傾向が回復することが見込まれる。
- 再生可能エネルギー、効率化、電化への移行は、幅広い社会経済的発展を促進する。本レポートにおけるエネルギー転換シナリオは、パリ協定に沿って、想定されるエネルギー投資につき地球温暖化を ⌈ 2oCより十分に低く ⌋ 保つ必要性と一致させている。
- 再生可能エネルギーへの投資が進むことで、再生可能エネルギー関連の雇用は 2050 年までに世界で 4,200 万人に達し、現在の水準の 4 倍になることが見込まれる。エネルギー効率対策により 2,100 万の雇用が創出され、システムの柔軟性により 1,500 万の雇用が創出されるだろう。
- 革新的な技術、ビジネスモデルが開発するとともにゼロエミッションを達成するための行動変容を促進することがCO2排出のより大規模な削減にとって重要である。
- COVID-19 パンデミック後の経済復興試策として、柔軟な電力網、エネルギー効率化に向けた施策、電気自動車のバッテリー、エネルギー貯蔵、相互接続された水力発電、グリーン水素、およびその他の技術投資が重要であると想定される。
- 長期的な気候変動対策としても、柔軟な電力網、エネルギー効率化施策、電気自動車のバッテリー、エネルギー貯蔵、相互接続された水力発電、グリーン水素、およびその他の技術投資が重要である。
- エネルギー移行の利益を最大化するためには、産業政策、労働市場への介入、教育とスキルの開発、社会保護プログラム等の社会経済的対策が必要である。
- 更なる脱炭素化に向けて、国際協力の強化、資金拠出の増加、制度の強化、広範な政策の結束が必要である。
- クリーン エネルギーへの投資は、近視眼的な決定や座礁資産の蓄積を防ぐことが可能である。
- 各国政府は COVID-19 危機に対応するにあたり、グローバル グリーン ディールに向けて協力し、再生可能エネルギーと効率の利点を認識し、すべての人に公正な移行を保証し、クリーンで低炭素の世界経済への道を開く必要がある。
- 包括的な概要とデジタル ストーリーは以下を参照:危機を超えて: 低炭素の未来に向けた再生可能エネルギー。
東アジア, 東南アジア, その他のアジア, 欧州連合, その他のヨーロッパ, ラテンアメリカとカリブ海, 中東と北アフリカ, 北アメリカ, オセアニア, and サハラ以南のアフリカにおけるエネルギー転換の詳細、及び各地域のデータ。
本レポートは、IRENA のこれまでのGlobal Energy Transformationレポートに基づいて作成された。